英語試験と言えば、TOEIC!

誰もが聞いたことがある英語の試験ですが、試験自体については意外と知られていません。
TOEICを受ける上で知っておきたい情報をまとめました。
TOEICテストは誰が作っているの?
TOEIC=”Test Of English for International Communication”です。
最初の”T”がテスト=試験。 そのため、TOEIC試験と言うのは間違えでしょう。
TOEICを作成している団体はETSという非営利機関です。
1947年にアメリカのニュージャージー州で創立し、超有名なテスト、TOEIC ProgramやTOEFL、SAT、GREなどを開発している、世界最大の非営利テスト開発機関です。
TOEICの運営を日本で行っているのは、IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)です。
こちらのIIBCのページに記載されているように、TOEICは日本人が考案したテストです。
「1970年代、円が変動相場制に移行し、日本経済が世界経済という枠に組み込まれました。それを契機に、製造業を中心として日本企業の海外進出が急速に進んでいったのです。そこには、コストや効率という経営的側面に加えて、先進国との間に生じた貿易摩擦を緩和する目的もありました。つまり、人と人、国と国との理解を深めていかなければ、日本は将来立ち行かなくなるという危機意識です。そのためには、もっと多くの日本人が英語によるコミュニケーション能力を磨く必要がある。そのための実効性のあるプログラムを開発しよう。そのような発想を元に日本人の手によってTOEIC L&Rの開発プロジェクトが動き出したのです。」
国際的なテストに見えますが、受験者のかなりの数をアジアの人達がしめています(特に日本と韓国での受験者が多いです)
TOEICの種類

TOEICには大きく分けて、
TOEIC TestsとTOEIC Bridge Testsの2種類があります。
一般的なTOEICは、TOEIC Testsの方です。
TOEIC Tests
TOEIC Testsには3種類あります!
1 TOEIC Listening & Reading Test
2 TOEIC Speaking & Writing Tests
3 TOEIC Speaking Test
TOEIC Listening & Reading Tests
一般的に「TOEIC」といった場合は、この「L&R」のことです。リスニング能力、リーディング能力をテストします。1979年からあるようです。
TOEIC Speaking & Writing Tests
英語の4技能が重視されるようになり、TOEICでもスピーキング、ライティング能力も測定するようになりました。2007年からスタート。
TOEIC Speakingテスト
Speaking & Writing Testsのスピーキング部分だけのテスト。以前はライティングだけのテストもあったが、普及はしなかったようで、今はありません。
TOEIC Bridge Tests
TOEIC Bridge Testsには2種類あります。
1 TOEIC BridgeListening & Reading Tests
2 TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
TOEIC Bridge Testsは、TOEIC Testsより
・日常的で身近な題材
・問題もテスト時間も半分
・リスニングスピードはゆっくり
という初級〜中級者向けのテストと言う扱いになっています。
団体で受験することが多いテストで、あまり一般の人には普及していない印象です。
この記事では、一番受ける人数が多い、TOEIC Listening & Reading Testに着目していきます!
TOEIC L&Rの基本
リスニング(約45分間・100問)
リーディング(75分間・100問)、
合計約2時間で200問に答えるマークシート方式のテストです。
リスニングは、Part1からPart4まで
リーディングはPart5からPart7まであります。
詳しい構成はこちらの公式ページに解説されています。
配点はリスニングとリーディングで半分ずつ、
つまり
リスニング5~495点、
リーディング5~495点、
トータル10~990点のスコアで5点刻みのスコアとなっています。
平均スコア
直近の、2021年3月21日のスコアを見てましょう!
公式サイトに公表されています。
受験者数:53,539人
スコア分布も公式サイトからチェックできます!
リスニング セクション (Listening) |
リーディング セクション (Reading) |
トータル (Total) |
|
---|---|---|---|
最高スコア (Maximum Score) |
495 | 495 | 990 |
最低スコア (Minimum Score) |
5 | 5 | 10 |
平均スコア (Mean Score) |
330.1 | 277.7 | 607.8 |
標準偏差 (Standard Deviation) |
85.5 | 91.8 | 168.3 |
その時々でズレはありますが、600点前後である事が多いです。
国別のスコア
とても興味深いものに、受験者の国別の平均スコアも毎年公表されています。
2019年の様々なデータはこちらにまとめられています。
リスニング | リーディング | |
カナダ | 463点 | 414点 |
韓国 | 375点 | 303点 |
インド | 347点 | 315点 |
中国 | 294点 | 277点 |
台湾 | 307点 | 255点 |
日本 | 291点 | 232点 |
タイ | 282点 | 203点 |
日本の平均点は下から数えたほうが早いようです・・・
TOEIC L&Rの問題構成
TOEIC L&Rはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)
合計約2時間で200問に答えるマークシート方式です。
出題形式は毎回同じで、解答はすべて問題用紙とは別の解答用紙に記入します。(パソコンの使用はありません)
テストは説明、問題文、全てが英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません!
リスニングセクション
以下、公式サイトの説明です。
リスニングセクション | |
---|---|
Part1 | 写真描写問題 6問 1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は印刷されていない。4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークする。 |
Part2 | 応答問題 25問 1つの質問または文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。 |
Part3 | 会話問題 39問 2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。 |
Part4 | 説明文問題 30問 アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。 |
リーディングセクション
リーディングセクション(75分間・100問) 印刷された問題を読んで設問に解答 | |
---|---|
Part5 | 短文穴埋め問題 30問 不完全な文章を完成させるために、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。 |
Part6 | 長文穴埋め問題 16問 不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語や句または一文)の中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各長文には設問が4問ずつある。 |
Part7 | 1つの文書:29問 複数の文書:25問 いろいろな文書が印刷されている。設問を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。各文書には設問が数問ずつある。 |
サンプル問題がこちらの公式サイトにあります。
TOEIC勉強方法
TOEICの問題、構成に慣れる!
TOEICはひっかけのパターンや、時間配分に慣れることが重要です。
細かいテクニックよりも、テスト自体の性質をしっかりと認識するために、公式問題集をときこむことが大切です。
テストを何度も受けると言うのも有効です。
ある程度勉強してから、テストを受ける!
と言う人も多いですが、まず受けてみると言うのもありです。
時間配分をつかむ
リスニングセクションは、音声によって自動的に進んでいきますが、リーディングセクションは自分のペースで解いていく必要がある。
リーディングセクションは、75分間・100問を解く必要があります。
構成をもう一度、確認して見ましょう。
Part 5は、30問
Part6は、16問
Part7は、54問
なんと、Part 7にリーディングセクションの半分以上を占めているのです。
パート5、パート6に関しては、穴埋め問題です。
時間をかけてもあまり、正答率は上がりません。
そのため、10秒程考えてわからない問題は、パッと選びましょう。
Part 7の長文にある程度の時間を残しておくことが重要です。
長文をスキミングする
長文はじっくり読んでから、問題を解いていくと、本文の内容を忘れてしまうことがあります。
さらに時間が足りなくなります・・・
そのため、全体を細かく読むのではなく、必要そうな箇所を読んでいきたいです。
どこが重要かわからない・・・
そうですよね。私は問題文を見てから、長文を読み進めています。
設問に関係のありそうな箇所だけ丁寧に読む。それ以外はさらっと読んでいきます。