「なかなか英語のスピーキングが伸びない・・・」
英語を学ぶ人なら誰もが通る道ではないでしょうか。
いろんな学習法を試しても、一向にスピーキングが伸びないともどかしいですよね。
筆者もそうでしたし、留学中に同じ悩みをもつ友人も多く見ました。
スピーキングを伸ばす最大のコツは「ネイティブスピーカーの人(以後ネイティブ)と話す」ことです。
筆者は英語学習を高卒後10年以上続けており、アプリ・書籍・オンライン英会話・・・スピーキング上達のために片っ端から英語教材を使ってきました。
最も効果を感じたのは「ネイティブと話すこと」、そして「ネイティブの英語を見聞きすること」でした。
スピーキングは「実際に口を動かしながら練習を積む必要がある」と、身をもって実感しています。
今回は筆者の実体験をもとに「英語のスピーキングを伸ばす5つの方法」を難易度順にご紹介します。難易度が高くなるにつれて、効果も上がります。
英語のスピーキングが伸びず悩んでいる方や、勉強法が分からない方、留学や仕事のためにスピーキングを伸ばしたい方などは、紹介する方法を参考にスピーキングを伸ばすきっかけとなれば幸いです。
初中級〜中級の英語レベルの方に向いています。基本的な英文法スキルなどは中学レベル以上を前提にしています。
英語のスピーキング力を伸ばす5つの方法!難易度順!
①洋画を見る ☆☆☆☆★


「ネイティブの英語を見聞きする」のはスピーキングを伸ばすのに効果的な方法の1つ。
なぜならスピーキングは耳から始まるから。実際に会話をする時、まず相手の言っていることが分からないと話せません。そして、耳から学んだ英語はそのままスピーキングに役立ちます。
洋画を見ながらネイティブの英会話を聞くことで、リスニング練習になるだけでなく、楽しみながらスピーキング(会話時)に役立つ英語をインプットできます。
【洋画を見る時のコツ】
✔︎ ストーリーを知っている映画を選ぶとインプットがしやすい。
✔︎ 最初は「日本語音声+英語字幕」から始め、2回目は「英語音声+日本語字幕」にする。
✔︎ コメディ、恋愛、ドラマ、子ども向けなどのジャンルは簡単で使いやすい。
✔︎ いきなり全て聞き取ろうとせず、リアクション・短い英語フレーズから覚えていくとよい。
✔︎ 映画中に何度も使われてるけど理解できない英単語やフレーズは、調べて覚える価値がある。(会話で使われることが多い。)
【筆者の体験談】
もともと洋画を見ないけど文法が得意で、留学スタート時にはInternediateレベル(中級)クラスに振り分けられました。一方、友人は洋画をよく見るけど文法全般が苦手で、1つ下のレベルクラスに采配されました。
しかし実際に友人の方がリスニング・スピーキング力は上でした。現地の人や他国の友人と話す時はいつも友人が聞き取っていましたが、筆者はちんぷんかんぷん。なぜ聞き取れるのか友人に聞くと「洋画をかなり見てるからだと思う」と言っていました。
英会話(リスニング・スピーキング)においては、基礎以上の座学や資格の有無よりも「どれだけ英語を耳にして口に出しているかが重要」だということが分かります。
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耳から英会話は始まるので、”英語耳”をつくるのはスピーキングの最重要項目。
筆者は毎日ネイティブと電話をしていますが、電話前に日本語字幕で洋画を見た時の電話と、見ない時の電話では、会話のスムーズさが違う時がよくあります。
初心者の方は、まずは洋画を見ることから始めてみましょう
②洋楽を歌う ☆☆☆★★


洋楽を歌うと、口を動かしたり、歌と同じ発音を真似たりするので、スピーキングを伸ばす方法になります。
【洋楽を歌う時のコツ】
✔︎ 歌手になりきって好きな曲を歌う。
✔︎ できる限り同じ発音になるように真似る。
✔︎ スローテンポの歌だと歌いやすい。
✔︎ シャワーを浴びながら歌うと、音が響くので歌いがいがある。
✔︎ 最初は「聞き流す」、次に「歌詞を見ながら聞く・歌う」、慣れてきたら「歌詞を覚えて歌う」
【筆者の体験談】
大学時代から洋楽を歌うようになり、歌詞を覚えて毎日のようにシャワーを浴びながら歌っていました。
その甲斐あってか、オーストラリアで現地の人にアンケート調査をした際「英語の発音がいいね」と褒められました。
特に、アヴリルラヴィーンやワンダイレクション、ケイティペリー、マルーン5、エドシーランなどのオーソドックスな歌は歌いやすかったです。
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ただ、スラング使用や短縮がされているなど、会話で使えるフレーズが少ない歌もあるので、発音練習や口を動かすことにフォーカスした学習法と言えるでしょう。
洋楽を歌うのはメインの学習法にはせず、サブ的な役割に置くと効果的です。
③ラジオでアウトプットする ☆☆★★★


学んだ英語などを記録するような感覚でラジオでアウトプットをすると、復習になるだけでなく、スピーキングを伸ばす方法にもなるので一石二鳥です。
「スクリプトなしですべて英語で話す方法」や「学んだことを日本語と英語を使って説明する方法」など使い方はそれぞれ。
例えば、学んだ英単語をアウトプットする時に「どんな意味か」「どんなシチュエーションで使えるか」「例文」「注意点」「会話の機会で自分はどう使いたいか」など自分が教える立場になった感覚で発信することで、一度学んだことがさらに深く身につき、いつの間にか会話で使えるようになります。
【ラジオでアウトプットする時のコツ】
✔︎ スクリプトを作るなら、ネイティブの知り合いがいれば、英語の部分を添削をしてもらってから配信するとさらに効果的。
✔︎ 周りの配信と自分の配信を比較せず、自分の英語力とだけ比べる。
✔︎ あくまでも「アウトプットだけする思い」でいると続けやすい。
【筆者の体験談】
以前も覚えたのに忘れてしまっていた「一石二鳥」の長いイディオム(Killing two birds with one stone」を再度覚えた時に、復習をかねてラジオでアウトプットしました。
以前覚えた時は長期記憶とならず忘れてしまったのに、「意味」「例文」「どんな時に使いたいか」などをラジオにアウトプットしたら、その後の英会話で使えるようになるほど記憶に刻み込まれるようになりました。
ラジオ(音声配信)のプラットフォーム例:StandFM、note、spoonなど。
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実際に自分の口を動かすラジオは、スピーキングを伸ばす面でも1番効果的なSNSでしょう。ラジオのサブとしてツイッターにもアウトプットしてもよいですね。
④ネイティブと電話する ☆★★★★


何事も”急がば回れ”と言いますが、しいて言うなら「ネイティブと話す」のがスピーキングを伸ばすのに1番の近道です。方法の1つとしてネイティブと電話するのはとても効果的。
なぜならリアルに使える英語に触れられるから。
ネイティブと電話すると「知らないけど会話で使える単語」を知れたり、相手が修正せずとも相手が正しいスピーキングをし続けることで「自分でミスに気付き自分で修正」ができたりします。
【ネイティブと電話する時のコツ】
✔︎ できれば毎日やると効果的。
✔︎ 日本が好きなネイティブだと、話しやすいことが多い。
✔︎ イメージ写真を使うと、コミュニケーションがしやすい。
✔︎ 言葉が出てこなくても、諦めずに言い切れるように意識する。
✔︎ 聞き取れない時は、ゆっくり話してもらったり、テキストメッセージをしてもらったりする。極力分からないままにしない。
✔︎ 話がスムーズにいかないのに電話に付き合ってくれる相手への感謝の気持ちをもち、あまり真剣になりすぎない。楽しんで続けることが大切。
【筆者の体験談】
ほとんど毎日1日30分以上、ネイティブの知り合いと電話を続けました。最初は言っていることが理解できず何度も聞き返していましたが、6ヶ月ほど経ってから「前は話が噛み合わなかったけど、今は難なく話せている。」と言われ、続けて1年半が経った今ではリスニングも含めてたしかに以前との違いを実感しています。
三人称単数の動詞や複数形の名詞に「s」をつけ忘れなくなったり、名詞の前に冠詞の「aやthe」をつけて話すクセがついたりと、基本だけど忘れがちだった箇所も自然と改善されてきました。
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ネイティブと電話することを継続すると、意見やジョークを言ってくる・英語を話すテンションは日本語と違うなど、実際に英語を話す時に使える感覚も養われます。
また、英会話スクールも効果的だと考えられますが「先生と生徒」と「友人と私」という関係性では、後者の方が対等に英語が話せるような気がしますが、感じ方は人それぞれでしょう。
あくまでベースは「ネイティブと話すこと」。電話でなくてもよいのですが、最も手軽なのは電話かなぁと考えます。
⑤ネイティブと住む ★★★★★


シェアハウスなどでネイティブと住むことは、とても難易度が高い方法ですが、1番スピーキングが伸びる方法でもあります。
なぜなら「生活で本当に使われているリアルな英語フレーズを知れる&使える」、そして「①〜④すべての効果が一挙に叶えられる」からです。
一緒に住むことで、使える英語が身に付くことはもちろん、英語耳・リスニング・発音・口を動かす・クセをつける・アウトプット・自己修正などの練習を、総体的にすることができます。
【ネイティブと住む時のコツ】
✔︎ 自分から話しかけたり挨拶したりする。受け身にならず、自分からいく!
【筆者の体験談】
オーストラリアに滞在中、世界各国の人たちと共同生活&仕事をしました。その前には語学学校で留学もしていたのですが「留学中には使わなかったけどネイティブたちはよく使う言葉」にたくさん触れることができました。
留学を通して実感するのは、「ネイティブと話すのと、日本人や他国の英語学習者と話すのとでは、成果が全く違う」ことです。「Where are you going?」「I’m leaving」「Jump in」「Vibe」「That would be〜」などなど知識の奥底にあっても留学中には見聞きせず決して使わなかった言葉を、ネイティブと住んでから見聞きして使うようになりました。「座学であまり学ばない使える英語」に触れられるのは最大のメリットでしょう。
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注意点としては、ただネイティブと住んだだけではスピーキングは伸びないということ。口を動かして「ネイティブと話す」ために最適な方法が、ネイティブと住むことです。
ネイティブと住むことは、生活においてのコミュニケーションができる絶好のチャンス。英語のスピーキングを伸ばしたい目的にもよりますが、特に旅行や留学など「海外に滞在する目的」であれば、非常に効果的な方法でしょう。
英語のスピーキング力は簡単には伸びない


「上で紹介したことはやったけど効果がなかった」という方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、筆者の経験からすると「特にネイティブと話す姿勢が足りていない」可能性があります。
過去オーストラリア滞在時に「なぜスピーキングが上達しないのか」と自問自答していた時、自分から欧米人に絡みにいくようにしたら少しずつ改善したことがありました。
そう簡単には伸びませんが、自主的にコツコツ続ければいつか必ず成果は出るはずです。
スピーキングは話したもん勝ちで、いかに自信をもってネイティブと話すことを続けるかが大切だと言えるでしょう。
自分にあった方法で英語のスピーキングを伸ばしていこう!


英語のスピーキングを伸ばす方法を5つ紹介しました。
まとめると以下のとおりです。
①洋画を見る
②洋楽を歌う
③ラジオでアウトプットする
④ネイティブと電話する
⑤ネイティブと住む
大切なのは「ネイティブの英語を見聞きすること」「ネイティブと話すこと」「楽しんで続けていくこと」です。
スピーキングは継続的に耳を鍛えて、口を動かしてこそ、成長していきます。
楽しくスピーキング練習できる方法が見つけられ、スピーキング力が伸びるきっかけとなれば幸いです。