2020年度から小学校でも英語が正式な教科になり、大学受験は、大学入試共通テストに加えて民間の資格・検定試験の活用も始まります。高校受験でも英語のスピーキングを考慮する流れさえあります。


多くの高校や大学が、英語の4技能をより重視する選抜を行なっていく方針を強めているため、進学実績を伸ばすために、英語の得意な生徒を集めるために、中学受験にも英語入試が広がっているようです。
英語入試実施
朝日新聞によると、2014年に英語入試を行なった私立中学は首都圏で13校、近畿圏で6校だったのが、2018年では首都圏で108校、近畿圏で28校まで増えているようです(首都圏模試センター・浜学園調べ:2018年1月18日)。


試験内容
ユニークな英語入試を取り入れる学校も出てきています。共立女子中では、基礎力を算数で測定し、6人の生徒と外国人教師1人でのグループ活動を行う「英語インタラクティブ入試」を導入するようです。グループで自己紹介を行なったり、ゲームの説明を受け、受験者同士で進行するその様子を採点するようです(朝日新聞 2018.1.20)。
進学校がどのように英語入試を導入していくかにも注目が集まっています。
開成中では「導入するとしたらどんな形が考えられるかを、学内で研究している段階だ」と柳沢校長は答えています。
海外の大学に進学する学生も多い、渋谷教育学園渋谷中の高際副校長は「入試に導入するかは、慎重に考えたい」としています。
千葉県の市川中は、英検2級程度の問題と英作文を実施し、慶應義塾湘南藤沢中等部は2019年度から、聞く・読む・エッセイなどを含む英検2級から準1級程度の英語の問題を出題しています(朝日新聞 2018.1.20)。
入試を通して、各学校のグローバル教育や英語教育に関する方針をアピールする狙いがありそうです。今後はより多くの学校に広がっていくだろうと専門家は予測しています(朝日新聞 2018.10.19)。
保護者の海外赴任や、小さい頃から英語学習をスタートできる富裕層に有利に働く受験にもなりかねません。今後どのように広がっていくは注目していく必要がありそうです。